FROM:山端基靖
家庭生活に損得勘定を持ち込むと、崩壊します。
「私はこんなに頑張ってるのに割に合わない」
「どうして私ばっかりこんなにやらなきゃいけないの!」
「これだけやれば十分だろう」
「こっちは仕事で疲れてるんだから家のことぐらいやれよ」
こういう言い分が、家庭を円満に導くことはまずありません。
損得勘定があると、
「もっとこうしてほしい」
「どうして〇〇してくれないの!」
「やってくれて当然だろ」
という、相手に求める心が出てきます。
求める心はぶつかる心なので、繰り返されると、そのうち崩壊します。
人は、頭の中であれこれ計算する癖がついています。
「Aさんに出産祝いでいくら頂いたから、返礼品はこれくらいのものにしよう」
「たまには町内会行事に顔を出しておこう」
「前に〇〇してもらったから、今度は私が〇〇してあげよう」
「これくらいが妥当だろう」
「これで借りは返せただろう」
などなど。
このような、対外的な計算であればまだいいかもしれません。
ですが、家庭生活で損得を計算してしまうと、自分の勘定は合っているつもりでも、いろいろ狂ってきます。
「勘定合って銭足らず」という言葉があります。
勘定は合っているはずなのに、手元のお金が足りていない、という意味です。
それと同じで、家庭生活に損得勘定を持ち込むと、お互いがお互いの物差しで勘定して、誰の勘定も合わなくなります。
みんなが赤字です。
かりに自分の勘定は合っても、相手からすると勘定が合ってない。合ってないから要求される。というオチになります。
頑張っている主婦の多くは、「私は頑張ってる」という自負を持っています。
「私は365日、家事育児してる。その他にもあれもこれもやってる」みたいな。
その自負がジャマして、ご主人に対して求める心を使いがちです。
ご主人はご主人で、「仕事から帰ってきたらゆっくりさせてほしい」「休みの日くらいは好きなことさせてほしい」みたいな。
お互い、自分の頑張りを自覚していて、日頃の疲れも自覚している。なので相手に求めてしまう。
「家にいるならちょっとくらい手伝ってほしい」
「家にいる時ぐらいゆっくりしたい」
みたいな。
こういう夫婦の求め合いは、どちらが正しいとかではありません。
損得勘定抜きで相手の思いを大切にするのが、夫婦の在り方です。家庭円満への近道です。
求める心はぶつかる心ですが、与える心は汲む心です。
相手の思いを汲み取った分だけ、自分が満たされていきます。
与え損になることは、絶対ありません。
相手のために心を捧げれば、心通りのものが間違いなく返ってきます。
ですから、まずは自分から相手に与えていくことをお勧めします。
ではまた。
山端 基靖
※このブログは、家庭力アップメルマガの内容を転載したものです