FROM:山端基靖
今日は、
「子供第一夫婦後回し、そういう家庭はうまくいかない」
という話を。
子供は、目が離せなかったり手がかかったりしますよね。
小さいうちはとくに、家庭全体が子供中心の生活になりがちです。
ですが、子供に合わせた生活ばかりしていると、夫婦がうまくいかなくなります。
あるご家庭の話。
奥さんは、毎日毎日幼い子供の育児で大忙し。
子供のことだけで一喜一憂の日々。
奥さんの機嫌が悪いときは子供が原因。疲れ顔のときも子供が原因。
旦那さんにぶつかる時は、旦那さんの何かが気に入らないというより、育児疲れの延長。
ここまではいいとして、、、
ご飯を柔らかめに炊くのは、子供のため。
旦那さんが硬めのご飯を好むのは知っている。でも、子供がいるから仕方ない、という感覚。
おかずの中身は、幼児に配慮したもの。
旦那さんの好みは知っている。でも、子供が小さいうちは子供基準のメニューにして当然、という感覚。カレーも甘め。
するとどうなったか?
旦那さんは奥さんに感謝しながらも、愛情が湧かず。
というのも、奥さんがいつも家でピリピリしている。
仕事から疲れて帰ってきた後、奥さんの機嫌をうかがう余力はない。
子供のことで手伝おうとすると、露骨に「余計なことしなくていい」という態度をとられる。
そのわりに、子育てを手伝ってくれないことに苛立っている(ように旦那さんには見える)。
食事も、ご飯の硬さやおかずが子供中心だから、楽しめない。
結果、旦那さんは家ではいつも不機嫌に。
奥さんは、一日中子育てで忙しいのに旦那さんにまで不機嫌になられ、それに対してさらに不機嫌になる。
悪循環ですね。
この悪循環の元は、子供中心の生活にあります。
子供中心の生活にしてしまうと、どうしても相手に求める心が出てしまいます。
奥さんからすると、「子供に手がかかるから仕方ない」という前提で事に当たるので、旦那さんを軽く扱う。
「自分は今こうこうこうだから、私に合わせてくれなきゃ困る。あなたの意見は聞いてられない」
という主張に相手をはめようとする。
旦那さんは旦那さんで、最初のうちは、「子供が小さいから」と割り切れている。
でもそのうちストレスが膨れ上がって、いろいろな面で、「せめてこれぐらいはできるだろ」と奥さんに不満を持つようになる。
そして、夫婦が合わずに家庭の空気が悪いので、その中にいる子供がよく熱を出したり夜泣きをしたり。
必要以上に子供に手がかかるようになる。
そうなると奥さんはさらにピリピリ。
それにともなって旦那さんもさらにピリピリ。
ずーっと悪循環です。
このご夫婦は、子供さんを授かった後、「子供中心の生活になるのは当然のもの」と思っていました。
たしかに、子供に手がかかるという意味では子供中心になるかもしれません。
ですが、夫婦の愛情を中心にしていないので、子供のことを理由に相手にぶつかっていたわけです。
子供中心生活をしていたら、子供が中心となって家庭をギクシャクさせていたかんじです。
子供からしたらありがた迷惑ですよね。
その後、このご夫婦は、
「夫婦の愛情を中心とした生活にする」
と決めました。
すると、このように変わっていきました↓
奥さんは、ご飯を硬めに炊くようにしました。
子供の分は、ガラスコップにお米と多めの水を入れて、それを炊飯ジャーに入れて硬めのご飯と一緒に炊くようにしました。
おかずは、メニューによっては旦那さんと子供の分は別々で作るようにしたり、品数を増やしました。
カレーも、旦那さん好みの辛さにして、子供の分は取り分けて味を調整するようにしました。
旦那さんからすると、奥さんが自分を1番にしてくれていることが分かるので、愛情が湧くようになりました。
奥さんが不機嫌そうだったり疲れ顔の時は、「いつもご苦労さん」「ありがとう」と本心で言えるようになりました。
夫婦の愛情が優先なので、お互いに疲れていても、細かいコミュニケーションに時間を割けるようになりました。
すると、子供のことでも、夫婦が協力しやすくなりました。
そして何より、必要以上に子供に手がかからなくなりました。
むしろいい子になっていきました。
子供中心生活をやめたことで、子供が健全に育つようになったんですね。
さて、子供を授かった瞬間は、「ありがたい」「おめでたい」「感謝感謝」と夫婦で感動します。
「よし、今後はもっと頑張るぞ!」みたいにもなります。
ですが、夫婦の絆が深まったのもつかの間、
「子供中心生活にしてしまったがために夫婦がギクシャクする」
というパターンは、圧倒的に多いです。
家庭崩壊の元がそこだったりするパターンは、本当に多いです。
子供からすると、どれだけ自分を思ってのことでも、それで家庭が崩壊するなら、ただのありがた迷惑です。
そんなわけで、、、
子供が小さくても、子供が何人いても、子供の習い事や進路の選択肢で悩んでも、
「夫婦の愛情を中心にした家庭」
というのを、いつも心に置いていただければと思います。
ではまた。
山端基靖
※このブログは、家庭力アップメルマガの内容を転載したものです