FROM:山端基靖
「あれしなさい」「これしなさい」「言うこと聞きなさい」の子育てでは、うまくいきません。
力で押さえつけられるうちはいいですが、子供の人生を長い目で見たとき、かなりの悪影響になります。
「しなさい教育」をする親は、子供のためを思って一生懸命やっています。
ですが、押さえつけているだけなので、いつかは反発が起こります。
そして子供が、
「早く家を出たい」
「家にいたくないから、遠くの学校に進学して一人暮らししたい」
「実家から離れたところに就職したい」
となり、最終的に、実家に寄り付かなくなります。
「うちの息子は就職してから何年も実家に帰ってきてないんです」
「息子から結婚すると連絡がきましたが、式は挙げないそうです」
「息子から結婚するという連絡はきましたが、2人で式を挙げるから式には来なくていいと言われました」
私が関わった親御さんで、このように言われている方の多くは、「しなさい教育」をされていました。
子供としては、命令ばかりしてくる親とは関わりたくないわけですね。
なので、
〇親と関わりたくないから結婚式しない
〇親に会いたくないから実家に帰らない
〇親のようになりたくない
〇親とは嫌な思い出しかない
〇どんなことがあっても実家に帰るのだけは嫌
となります。
しかも、もし実家に帰った場合、なかなか実家に顔を見せないことに対して、周りの人にも小言を言われたります。
そういうのもあり、ますます実家離れします。
さて、今のようなケース。
親が寂しい思いをするだけで済むならまだいいですが、親にそんな思いをさせる子供は、まともな人生を通れません。
どんな言い分があろうと、親を嫌って通っては、まともに生きていけません。
たとえば、親を嫌って親に寂しい思いをさせている人は、子供を授かっても、その子供が自分と同じことを考えて、同じことをしたりします。
一生懸命育てた親の頑張りを尻目に、親を否定してくるわけです。
また、親の存在を無視して生きている人は、子宝に恵まれません。
親子が疎遠になるような家系が断絶(子孫が絶える)するというのは、よくあるパターンです。
〇子供が授からない
〇跡継ぎが授からない
〇子供ができても養子に出てしまう
〇子供が結婚できない
〇子供はいるけど離婚して相手が引き取った
こんなかんじです。
こういうパターンは、本当に多いです。
余談ですが、逆に、子宝に恵まれない方が、
〇毎日仏壇に手を合わせるようにしたり、
〇定期的にお墓参りやお墓の掃除をしたり、
〇親にこまめに連絡するようにしたり、
とすることで子供を授かった、というのも、不思議とよくある話です。
話を戻して、、、
長い目で見た場合、「しなさい教育」がいかに子供を不幸にするか、以上のことからお分かりいただけたと思います。
では、どうすれば、「しなさい」と言わなくてもしてくれる子になるか?
それは、親自身が、自分の親の思いを汲めるようになること。
親の「〇〇してほしい」という思いを汲んで、親に喜んでもらうことです。
子供に「〇〇しなさい」と言わなくてもそれが伝わるようにするには、まず自分がそれをするしかありませんよね。
その部分を飛ばして我が子にだけ「言われなくてもやりなさい」というのは、かなりの無茶です。
もう一つが、伴侶の喜びを自分の喜びとすることです。
これも先ほどと同じで、伴侶の「〇〇してほしい」という思いを汲んで、相手が喜んでくれることをニコニコしながらやるわけです。
すると不思議と、子供は勝手に勉強したり礼儀正しくなっていきます。
効果実証済みです。
たとえば、我が子が誰かに物をいただいた時、子供に対して「お礼を言いなさい」は、必要ありません。
親が心を込めて、先方にお礼すればいいだけです。
「勉強しなさい」も、必要ありません。
自分が、親や伴侶に喜んでもらうための勉強をすればいいだけです。
そもそも、なぜ子供が勉強するかといえば、将来、自分や人を幸せにするためです。
勉強や学校環境は、その土台を作るためにあります。
であれば、誰にとっても、勉強に終わりはありません。
親が私生活を通して家族の幸せのために勉強する。なんのための勉強なのか、身をもって示す。
そうすれば、親の心通りの子供に育っていきます。
親の思いが子供に通るというのはどういう感覚なのか?
親自身が身をもってやってみるしかないんですね。
そうすれば、子供もあとに続いていきます。
ぜひ、心に置いていただければと思います。
ではまた。
山端 基靖
※このブログは、家庭力アップメルマガの内容を転載したものです