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  • 執筆者の写真山端 基靖

「子供のため!」が子供のためにならない時


FROM:山端基靖

「これが子供のためになるの!」

と思っていても、そのことで夫婦がグチグチ揉めていたら本末転倒です。

子供のためになりません。

たとえば、、、

【習い事をさせるさせない】

子供のためにある程度レールを敷いてあげたいお母さん。

自由にのびのび好きなことをさせてあげたいお父さん。

お互いの主張がぶつかって揉めたり、どちらかが妥協して辛抱したり‥‥‥

となると、どの道を選んでも、結局は子供のためになりません。

【添加物はダメとかなんとか】

子供の健康に神経をつかって、無添加食品にこだわるお母さん。

それなのに、親やご主人が、子供にいろいろ食べ物をあげようとする。

すると、そのたびに腹の中でグチグチグチグチ。

お母さんはまず、親やご主人の子供に対する愛情を汲み取るのが大切です。

親やご主人は、誰よりも子供のことで神経を使って世話をしているお母さんにもっと配慮するのが大切です。子供に直接あげず、お母さんに渡すなど。

【8時以降に食べ物を与えちゃダメとかなんとか】

夜、ご主人が仕事から帰宅後、子供に食べ物のおみやげをあげる。

でも、お母さんは、8時以降は食べさせないと決めている。

しかも、もう歯磨きも終わっている。

お母さんは、「何考えて買ってきたの!こんな時間にこんなもの!」とやる。

ご主人は、「別にいいじゃん。おみやげ買ってくるぐらい」とグチグチ思う。

これでは、虫歯のない子には育っても、親孝行する子には育ちません。

我が家でも以前、こういうことがありました。

我が家は二階建ての一軒家で、私の家族の居住スペースは二階です。

一階と二階の間は吹き抜けになっており、二階に腰の高さくらいの柵(手すり)があり、一階を覗けるようになっています。

最初の子が生まれた後、夫婦で、こんな話をしました。

「子供が歩けるようになったら、この柵から落ちる危険があるね。

何かの上に乗って下を覗こうとして落ちるとか。

とにかく、柵のところに転落防止の何かを取り付けなくちゃいけないね」

こう話し合うまでは良かったのですが‥‥‥

私としては、子供がまだ赤ちゃんで、歩くこともできないので、しばらくは取り付けなくていいと思っていました。

「せっかくだから吹き抜けのところを大幅に改良しちゃおう」

とも思っていて、そうなるとまとまった時間と手間とアイデアが必要になるので、後回しにしていました。

ですが、妻としては早く取り付けてほしかったようで、「いつ取り付けるんですか?」とよく聞いてきました。

そのたびに私は、「まだ付けなくていいじゃん。まだ歩けもしないんだから」と腹の中でグチグチやっていました。

その態度が間違いでした。

妻は、誰よりも子供のことを考えて、毎日毎日子供のことに神経を使いまくって生活していました。

初めての赤ちゃんを育てている最中だったのでなおさら、いろいろ神経を使っていたと思います。

我が家は里親をしていることもあり、そこそこ所帯が大きいのですが、そんな中、子育てと同時に家事もやっていました。

そんな中だったので、子供にとって良くないと分かっている課題が放置されているのは、嫌だったと思うんです。

私の「今はまだ大丈夫」という感覚は、妻の子供への愛情とフィットしていなかったんですね。

その時に思いました。

「子供のことを思って何かをしようとしても、そのことで夫婦が揉めてたら、絶対子供のためにならないな。

柵から転落することはなくても、別のかたちで子供を危険にさらすことになる。

妻には申し訳ないことをしたな」

お互いに子供のことを思っていて、課題を共有していても、夫婦がグチグチグチグチ。

これでは、もし何かのことで夫婦の意見が割れたときなんかは、相当グチグチするだろうなと反省しました。

そしてすぐに吹き抜けの改良に取り掛かり、妻に喜んでもらうことができました。

「子供のため!」という口実が正論になるかどうかは、自分一人では決められません。

片方の一方的な主張を通しているだけなら、間違いなく子供のためになりません。

「子供のため」の根底にあるのは、夫婦の、お互いの思いを大切にする愛情です。

そこを無視しての「子供のため」の延長で子供の苦労から抜け出せなくなる親は、実際多いです。

ぜひ、心に置いていただければと思います。

ではまた。

山端 基靖

※このブログは、家庭力アップメルマガの内容を転載したものです



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