FROM:山端基靖
こんにちは(^^)
我が家ではこれまで、何人かの里子(さとご)をお預かりしてきました。
今も、数人の里子をお預かりしています。
※里子‥‥よその家庭で養育してもらう子供のこと。
里子の実家の家庭環境はいろいろですが、我が家でお預かりした子のほとんどは、母子家庭でした。
母親が、なんらかの事情で養育できなかったり、子供と一緒に暮らしたいけど児童相談所の判断で里親に預けたり、というかんじです。
どんな事情であれ、他人の家で生活しなくちゃいけないのは、子供にとってストレスになります。
なので、中には、ストレスの延長で親の悪口を言う子もいます。
または、親と携帯でやりとりする中で、親に直接不満をぶつける子もいます。
子供からすると、「親なんだから他人任せにしてないでちゃんと面倒みてよ!」という気持ちなのかもしれません。
無理もないですよね。
ですが、そういう主張をしている彼らと関わるうえで、絶対にしてはいけないことがあります。
それが、「親の悪口に対する同調」です。
私は、親の悪口を言う子がいても、絶対に同調しません。
同情はしますが、「ひどいお母さんだね」などと親を悪く言ったり子供を被害者のように扱ったり、そういうのはしません。どんな親であっても。
「君の親のことを悪く言う人と付き合っちゃいけないよ」とも伝えます。
なぜなら、そのほうが子供の幸せのためになるからです。
母親は、お腹に赤ちゃんがいる段階から、子育ての苦労をします。
ものすごく大変な思いをして、妊娠期間を過ごします。
そして、産むのも命がけです。
産まれたら産まれたで、朝から夜中まで一日中、あれこれお世話をします。
「こんなに大変なのか!」というくらいお世話をします。
母親というのは、世界一大変な仕事です。
そういう親の苦労があって、自分がいます。
それを、自分の色メガネを通して、親の気に入らない部分だけを切り取って突っつくのは間違いです。
もちろん、世の中には、子供を虐待する親もいます。
ですが、そういう親でさえ、子供を心底憎んでいるわけではありません。
何をしても泣きやまない…忙しいときに足止めをくらう…クタクタに疲れている…子供がうるさいと不機嫌になるご主人に気をつかう‥‥‥
そういうことの延長で、手をあげたりしています。
そして後々、かわいい我が子に手をあげてしまった自分を責めたりします。
中には、子供に手をあげずにはいられない自分を抑えられず、どうにもできなくて苦しい思いをしている方もいます。
子供がかわいいのに、自分では現状をどうにもできないわけです。
里子の親も、苦労して子育てしてきています。当然、我が子を思う親心もあります。
ですから、親の悪口に同調しないわけです。「親のことを悪く言う人と付き合っちゃいけない」とも伝えるわけです。
ちなみに、「親の批判をしていたら我が子にも同じことをされた」というのはよくあるオチです。
たとえば、
「うちの母親は親父に苦労させられて、そのせいで早死にしたんだ!うちの母親はかわいそうだった」
こう主張していた方が、大学生の息子に同じようなことを言われていました。
息子を私立の高校・大学に通わせて、共働きで必死にお金のやり繰りをして、息子に心をかけて‥‥
それなのに息子は、父親の恩ではなく嫌な面ばかり見て、父親を悪者扱いしていたわけです。
親は親なりに、子供のために苦労してくれています。
どんな親であれ、親は親です。
そして、親の批判をしていて幸せになれる人はいません。
「親の悪口に同調しない」
人と関わるうえで、ぜひ心に置いていただければと思います。
ではまた。
山端 基靖
※このブログは、家庭力アップメルマガの内容を転載したものです