FROM:山端基靖
子供がある程度大きくなるまで、子育てはめちゃくちゃ手がかかりますよね。
幼児期が過ぎても、習い事や部活などをしていれば、しばらく手がかかります。
子供が何人もいれば、なおさら毎日がバタバタです。
そして、小さい子を持つ親の場合、子供の将来ことをすごく心配して、細かいことにも敏感です。
ちょっとしたことでも、子供の困りごとを何とかしようとする意識が高いです。
一方、子離れした親の中には、いい歳をした子供に何かあった時、「いい歳なんだから自分で何とかしなさい」という方が結構おられます。
お金のことであればお金を工面してあげたりなど、形の上ではたすけてあげても、「あとは自分で何とかしなさい」というスタンスです。
そういう方は、我が子の困り事を何とかしようとする意識が低かったりします。
せっかく子離れして、仕事や趣味で充実しているので、深入りしたくないのかもしれません。
なにせ、やりたいことに傾倒しすぎて、子供のことに時間を割いて真剣に向き合うだけの余力がないわけです。
「いい歳なんだから自分で何とかしなさい」
という発想は、子供の自立をうながしているようで、実は薄情なだけだったりします。
もちろん、「自分で何とかしなさい」と突き放したほうがいい場面もあります。
ただ、その場合は、子供のことに真剣に向き合った上で、そのほうが子供のためになると判断した場合です。
自分のやりたいことに逃げて、真剣に向き合うのを避けて「自分で何とかしなさい」は、薄情以外のなにものでもありません。
両親が仲良くして子育てしていれば、不思議と、いい歳をした子供がややこしい問題を持ってくることはありません。
人間なので困り事はいろいろ抱えますが、困り事の質が違います。
〇警察にお世話になるようなトラブルを起こす
〇多重債務(複数の貸金業者からお金を借りること)
〇アルコール依存やギャンブル依存
というような困り事とは違います。
子供が小さい頃にどんなに手をかけて育てても、両親の仲が悪いと、子供がいい歳をして問題を起こす、というのはよくあります。
30歳40歳になっても年齢相応の考え方ができなかったり、人間としての成長曲線を描けなかったり、という場合が多いです。
問題は起こさないまでも、仕事が続かなかったり、結婚生活がうまくいかなかったり、そういうこともあります。
なぜなら、両親の仲が悪い中で育つと、子供は、人間としての土台を築けないからです。
土台がないので、いい歳をしてもなかなかまともにいかないんですね。
そういう人に対して「いい歳なんだから」というのは酷な話です。
足し算ができない子に、いきなり連立方程式をさせるようなものです。
ちなみに、かりに頭の良い子であっても、両親の仲が悪い中で育つ子は、その良い頭をうまく使えません。
賢い頭をわざわざ悪いことに使ったり、物事を考えすぎて精神を患ったり‥‥
実際、今まで、そういう方にたくさん出会ってきました。
子離れして夫婦の時間が増えて、ますますラブラブになる夫婦もいます。
一方で、「夫婦で過ごすくらいなら‥‥」と趣味に走ったりする方がいます。そういう家庭は要注意です。
「子供に手がかかっているうちは伴侶の嫌な面も見ないでいられたし辛抱できた。
でも、子離れしてできた時間は自由に使いたい。夫婦のことを直視するのは嫌!
夫婦で過ごすくらいなら、自分の好きなことを見つけてそれを楽しむ!」
こういう感覚でいると、後々、いい歳をした我が子に悩まされるかもしれません。
そのようなわけで、、、
我が子のことに関して、年齢は言い訳になりません。
薄情な親に限って、「いい歳なんだから自分で何とかして当然」と我が子を見捨てて、夫婦仲が悪いまま、自分のことに一生懸命になっています。
いろいろなご家庭に携わってつくづく実感しますが、「子育てと夫婦仲はセット」です。本当にセットです。
ぜひ、心に置いていただければと思います。
ではまた。
山端 基靖
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